不思議なきのこを科学する - そして瞑想と悟りへ
   [左は普通の状態の脳内のつながり、右は不思議なきのこが効いている状態でのつながりを視覚化したもの。右図では脳内のネットワークが活性化されている様子がはっきりと分かる]    [この記事は、文庫本10ページ程度の長さがあります]   さて、みなさん、マジックマッシュルームは知ってますか。   シロシビン、あるいはシロシンという幻覚性の成分を含む不思議なきのこのことで、日本でもヒカゲシビレタケとか、普通にその辺に生えてるかもしれないきのこなんですけど。   2002年に法律で規制されたのですが、それ以前はオランダ産などの乾燥きのこが、渋谷などで普通に買えました。   ビートルズ世代にはおなじみの LSD という強力な幻覚剤があります。   彼らの名曲「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンド (Lucy in the Sky with Diamond)」は頭文字が LSD になることで知られたサイケデリック・ソングです。   サイケデリックというと今はファッション的な言葉かもしれないませんが、これはもともとは LSD などの幻覚剤の呼称です。   マジックマッシュルームもサイケデリクスの仲間であり、LSD ほど強力ではないものの、作用はよく似ていると言われます。   サイケデリックという言葉は、「精神を開く」という意味の造語です。   かつてイエローマジックオーケストラが富士フィルムのカセットテープ用に作った「開け心 - 磁性紀のテーマ」という曲の「開け心」も、このサイケデリックの意味しているのでしょう。   ちなみに、この「開け心」という曲は、長らくアルバム未収録でしたが、今は [こちらの CD]  にステレオヴァージョンで収録されてるんですね。そのうち聴いてみたいところです。  (テレビCM用のため、モノラルバージョンが存在し、キャンペーングッズとしてプレゼントされたカセットブックに収録されたりしてたんです。この辺の事情については、[ こちらのページ ]に詳しい情報があります)     *  *  *   さて、マジックマッシュルームと呼ばれる不思議なきのこに少し話を戻しましょう。   このきのこの持つ、サイケデリクスと呼ばれ、「精神を開く」という、その不思議な効果は一体どんなものなのでしょうか。   その説明をする前にひとつ、おもしろい科学的な研究を...