惜しい! イケダハヤト氏の「三宅洋平不支持」発言
前の記事「三宅洋平は惨敗したのか」でも参照しましたが、イケダハヤト氏が今回2016年の参院選の投票日の少し前に、東京選挙区から立候補した三宅洋平氏について「三宅洋平氏は支持できない」との発言をしています。
このことが、なぜそんなに「惜しい」のか。
それはイケダハヤト氏が、三宅洋平氏の不支持を表明した記事の最後に、『「じゃあ誰がいいのよ?」という質問については……うーん、誰に入れようかなぁ。今回も共産党に入れるしかないのだろうか……』と書いてるからなんです。
そのように書く方であるからには、単純に「支持できない」というのではなく、「こういうことならば支持できる」という言い方もあったのではないかと思うのです。
イケダ氏は、
多数派の自公ではなく、
その対立軸として「期待」される民進でもなく、
あえてここで共産党の名前を出した上に、
三宅氏のビデオを紹介して
『「選挙へのアプローチ」を評価して三宅氏に投票するのは、ありでしょうね』
とまでおっしゃっているのですから、
その方が「大声」で不支持をおっしゃるのは、ほんとに残念だなぁ……。
「条件付きで支持します」とは言えなかったのかなぁ……。
前の記事でも触れたとおり、ぼくは、イケダ氏が不支持の理由としている問題点[*]に関して、その問題提起はとても意味あるものだと思っています。
三宅氏がこうした疑問に丁寧に答えることができれば、支持層の拡大がはかれると思うからです。
けれど、選挙前の限られた時間の中で、そうした「問題」にひとつひとつ答えられるかどうかは、また別の問題です。
とすると、イケダ氏は消極的であれ、共産党支持の発言をしてらっしゃるのですから、そのような考えの持ち主であれば、その考え方を現実のものにしていくためには、「いくつかの問題はあるが、三宅洋平氏を支持する」という言い方をしたほうがよかったはずだと思うんですよ。
個人個人が、どういう理由で誰に投票するかとか、誰を支持し、誰を支持しない、とかいうことをネット上で表明するということ自体は、まったく自由にすればよいことですけれども、イケダ氏のような、ある程度の影響力を持つ方が、せっかく良い芽を持っている候補者に対して、いくつかの問題発言を取り上げて、全体的に「不支持」と述べるのは、本当に残念なことだと思います。「政策の点から支持できない」というのなら話は別ですけどね。
イケダ氏が今後も政治的な発言をするのであれば、ぜひこの点について考えていただいた上で、意義ある発言をしてくださることを期待します。
[*] イケダ氏は、以下の三点を問題としていますが、特に第一点目の発言は、社会的弱者に対する考え方として差別的と受け止められても仕方のない表現になっていのすので、ぜひ「反省」という言葉の持つ強い意味に関して、三宅氏にご一考いただきたいところです。
三宅氏に近い方がこれをご覧になりましたならば、このことについて、ひとこと伝えていただければ幸いです。
1. 内海聡氏の「障害の子どもさんが生まれるというのは、いかに産む前妊娠前に両親が食と生活が乱れているかの証、それは一生かけて反省しなければなりません」という発言を擁護していると取れる投稿をしている点。
三宅氏は、内海氏の上記発言に関して「障害をもつ子を産んだ人も、そのことを反省しつつも、その反省を生かしながら障害とともにその子を大切にしていこう、そして障害を受けとめることに障害のない社会にしていこう」と書いています。ここで「障害をもつ子を産んだ人」に反省を求めるのはおかしいだろう、という指摘です。
三宅氏の発言は、全部が否定されるべきものとは思いませんが、「障害」者とその家族を始めとする社会的な弱者の抱える苦しみに対する理解が不十分なため、差別的と受け止められても仕方のない不用意な表現になっていると思います。
ここで「反省」という言葉を使ったことについては、三宅氏から訂正と謝罪があってしかるべきかと考えます。
[追記2016.07.17 00:45]
「障がい」について [2016年07月16日(土) 20時42分07秒]という記事で、「反省」という言葉を使ったことについて、三宅氏はすでに謝罪の意を表明していることに気がつきましたので、ここに追記します。
2. 上記の発言に関連して「お母さんの胎盤からシャンプーの匂いがする」との書き込みがあること。
これについては、ネットで調べた限り、十分な根拠は見当たりませんでした。合成洗剤の毒性自体は、もっと知られたほうがよいと思いますが、こうした不確かな情報を根拠にするのは問題かと思います。
3. 東日本大震災の当日に、地震兵器の使用の可能性について述べている点。これはさらに根拠が曖昧ですので、問題と思います。
※「地震兵器」の件については、こちらの記事に書きました。
[三宅洋平氏の「危うさ」とイケダハヤト氏の「バランス感覚」]
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