気分はオフグリッド・あなたは自由に生きたいですか、生きられますか
[この記事のまとめ]
○サラリーマン生活をいつかやめたいと思っているあなたへ。
1. 物ごとをきっちり進めるタイプのあなたは、田中優さんの記事を参考にしてください。
・いきなり会社をやめずに堅実に独立する方法です。
2. 物ごとをきっちり進められないタイプのあなたは、ぼくの話も読んでみてください。
・人生、思い切りも必要だよね、という話です。
* * *
市民活動家の田中優さんが『日常生活からのテイクオフ』という記事を公開しています。(内容は「サラリーマン生活からのテイクオフ」ですね)
記事には、自分がサラリーマンをやっていたときの「しんどかった」気持ち、そして独立して自由に好きな仕事ができることの「喜び」が書かれています。
そして、今はサラリーマンをやっているけれど、いつか独立したいと思っている人に向けて、自身の経験をもとに、こんなふうにやったらいいよ、とアドバイスをされています。
・今サラリーマンをしているなら、いきなりやめず、きちんと準備をする、
・現在の支出を見直して、無理なく節約する、
・二足のわらじ、ならぬ、複数のわらじを履く(一つだけでなく、いろいろなことにチャレンジ!!)、
・節約して貯まったお金は、次の生業に向け、未来の自分のために投資する、
・インターネットを上手に使い、多くの人とのつながりを作る、
・そして、具体的な事業の立ち上げ方....。
物ごとをきっちり進めるタイプの方は、ぜひ優さんの記事を参考にしてみてください。
[『日常生活からのテイクオフ』]
* * *
さて、ぼくは優さんとは違って、物ごとをきっちり計画して進めていけるタイプの人間ではありません。
いつも行き当りばったりなので、奥さんには「あんたはもう少し、準備や計画ができないのか」と怒られてばかりいます(笑)。
もし、あなたがそういうタイプの方だったら、ちょっと話を聞いてほしいんです。
☆会社勤めなんかしなくても、人生なんとかなります
[ここからぼくの個人的なサラリーマン生活の長い話が続きますので、それは読まなくていい、という方は、次の節へ跳んでください]
ぼくは、大学を出たあと、サラリーマンになりました。
ずっとサラリーマンにはなりたくないと思ってたんですけどね。
それは、自分の親父がサラリーマンで、どんな仕事をしているのか、よく聞いたこともなかったんだけれど、なんともつまらなそうだったからなんです。
けれど、当時はバブルの好景気で、大卒なら仕事はいくらでもありました。
それで、せっかく大学を出たんだから、サラリーマンというものがどんなものなのか、一回経験しておこうと思ったんですよ。
入る前から、二年くらいでやめようと、漠然とですが思っていました。
大手の精密機器メーカーにソフトウェア屋として就職したんですが、その会社では実際の部署に配属される前に、営業実習と工場実習があるんですよね。
どっちも地獄でした。
ぼくはSF好きの内向型おたく人間ですから、営業なんて、やってられないんです。
何日かやって、もうダメだと思って、配属先の上司に相談しました。
そしたら、寿司屋に連れて行かれて、「きみ、どうだね、しんどいかね、もう少し頑張れんかね」みたいな話になって、なんか拍子抜けしちゃって、そのまま、営業実習を続けてしまいました。
そういう軟弱な男なんですよ、ぼくって。
そのあとは、もっともらしく数だけはこなして、実際はさぼってビリヤード屋に行ったりしていい加減なことしてましたけどね。
まったくのダメ人間です。
そして、工場実習。これまたきつかった。
いわゆるラインの作業なんですが、ベルトコンベアでどんどん回ってきたりはしませんでした。
それでも一日中、立ち仕事というだけでしんどいのです。軟弱なのです。
またその組立て作業の難しいこと。「こんな硬い部品を素手でここに押し込めって無理だよ」と悲鳴を上げたくなるような組立てを、うら若い女性の方々とともに一日中つづけるのです。
工場は神奈川県にありましたが、働いてる工員さんはまだ若い女性ばかりで、ちょっと「ヤンキー」な方々だったりしたのです。
そして、営業実習と工場実習をなんとか無事終えて、ソフトウェアの開発現場に配属になったわけです。
バブルの真っ最中でほかの部署は残業だらけなのに、うちの部署は仕事がロクになく、毎日遊んでいるといってもいいくらい楽な職場でした。
にもかかわらず、会社に行きたくないんですよね。
毎朝、会社へ向かう電車の中で、「あと、三つで会社のある駅に着く、あと、二つだ、あー、あと一つだ、あぁー着いちゃった」とか思いながら、会社に通ってました。
半分ビョーキです。
それで、ちょっとしたきっかけがあって、会社をやめる決心をしました。
入って二年目の11月だったのかなぁ、すぐ上の上司の自宅に電話をして相談して、課長と話して、それで、冬のボーナスもらって年内にやめたかったんですよ。
でも、それはちょっと、と言われてひと月伸ばし、翌年1月まではいたという、分かるような分からぬような、退職時期にまで日本的感触をたっぷり味わわせてくれる会社でした。
そんなこんなの、二年足らずのサラリーマン生活でした。
☆会社をやめたら路頭に迷うなんて、ただの思い込みです
そうやって、やめるための準備もせず、勢いだけで会社やめてしまったあとは、ぼくはもうフルタイムの仕事には就きませんでした。
会社をやめて、いつの間にか、もう26年です。今年52歳になります。いいおじさんです。
いや、悪いおじさんかも(笑)。
もちろん、家族持ちの方に無責任に会社をやめろ、という気はありません。
それでも、もし本当に会社勤めが辛いのなら、きちんと家族と話し合って、会社をやめる準備をしたほうがいいかもしれません。
何も言わないで無理を続けると、ある日突然、会社に行けなくなってしまうかもしれません。
そうではなくても、その本音を家族に話して、受け止めてもらえれば、それだけでも気持ちは楽になるはずです。
受け止めてもらえない場合は......。また別のやり方を考える必要があります。
* * *
会社をやめたからって、その日から食べるものもなくて困るってことは、普通ありませんよね。
それに本当に困ったときには、生活保護という制度もあります。
ただし、生活保護の出し渋りという問題もありますので、いろいろ事前に調べておくことがおすすめです。
......って、なんだか、元気の出ない話になってますが、実はぼく結構、心配性なんですよ。
頭のてっぺんからつま先まで無計画な人間なんですけど、すごく心配症な面もあって、最後は生活保護があるから大丈夫、みたいなところで、自分を納得させてるのです、はい(笑)。
ということで、心配は心配として、それなりにした上で、動くときは思い切って動く。
それも、また人生ってことなんです。
* * *
とにかくぼくは、この26年間、一つの生業を持つことなく、なんとか生き延びてきました。
専門学校や学習塾の先生、環境関係などの市民団体でアルバイトしたこともあるし、身体・精神の「障害」者の作業所でも働きました。昨年の今頃はマレーシアのサラワクで日本語教師の有償ボランティアをしたのもいい思い出です。
こうしたすべての経験が、ぼくの中で何物にも代えがたい財産になっていますし、そうした経験をもとに、今はこうしてネット上での文筆業を試みているところです。
こうした縛られない暮らしは、気楽ではありますが、それなりのしんどさもあります。
誰にでも、おすすめできるものではありません。
けれど、もしあなたが、自分の会社勤めというものに、どうにも納得できないでいるのでしたら、思い切ってやめてしまう、というのも一つの方法なんです。
自分の固定観念を捨てて、社会の固定観念からも自由になる。
それを「心のオフグリッド」と呼びたいと思います。
そうやって思い切って行動を起こすと、案外、別の世界への扉が開けてきたりするもんですよ。
もちろん失敗するかもしれません。
でも、自由ってそういうことですよね。
自分の失敗は自分で受け止め、それを糧(かて)として生きていけば、それは失敗なんかじゃなくて、あなたにとって大切な経験になるわけですから。
固定観念の網の目(グリッド)から離れて(オフ)、「心のオフグリッド」の世界に飛び込んでみようじゃありませんか。
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○サラリーマン生活をいつかやめたいと思っているあなたへ。
1. 物ごとをきっちり進めるタイプのあなたは、田中優さんの記事を参考にしてください。
・いきなり会社をやめずに堅実に独立する方法です。
2. 物ごとをきっちり進められないタイプのあなたは、ぼくの話も読んでみてください。
・人生、思い切りも必要だよね、という話です。
* * *
市民活動家の田中優さんが『日常生活からのテイクオフ』という記事を公開しています。(内容は「サラリーマン生活からのテイクオフ」ですね)
記事には、自分がサラリーマンをやっていたときの「しんどかった」気持ち、そして独立して自由に好きな仕事ができることの「喜び」が書かれています。
そして、今はサラリーマンをやっているけれど、いつか独立したいと思っている人に向けて、自身の経験をもとに、こんなふうにやったらいいよ、とアドバイスをされています。
・今サラリーマンをしているなら、いきなりやめず、きちんと準備をする、
・現在の支出を見直して、無理なく節約する、
・二足のわらじ、ならぬ、複数のわらじを履く(一つだけでなく、いろいろなことにチャレンジ!!)、
・節約して貯まったお金は、次の生業に向け、未来の自分のために投資する、
・インターネットを上手に使い、多くの人とのつながりを作る、
・そして、具体的な事業の立ち上げ方....。
物ごとをきっちり進めるタイプの方は、ぜひ優さんの記事を参考にしてみてください。
[『日常生活からのテイクオフ』]
* * *
さて、ぼくは優さんとは違って、物ごとをきっちり計画して進めていけるタイプの人間ではありません。
いつも行き当りばったりなので、奥さんには「あんたはもう少し、準備や計画ができないのか」と怒られてばかりいます(笑)。
もし、あなたがそういうタイプの方だったら、ちょっと話を聞いてほしいんです。
☆会社勤めなんかしなくても、人生なんとかなります
[ここからぼくの個人的なサラリーマン生活の長い話が続きますので、それは読まなくていい、という方は、次の節へ跳んでください]
ぼくは、大学を出たあと、サラリーマンになりました。
ずっとサラリーマンにはなりたくないと思ってたんですけどね。
それは、自分の親父がサラリーマンで、どんな仕事をしているのか、よく聞いたこともなかったんだけれど、なんともつまらなそうだったからなんです。
けれど、当時はバブルの好景気で、大卒なら仕事はいくらでもありました。
それで、せっかく大学を出たんだから、サラリーマンというものがどんなものなのか、一回経験しておこうと思ったんですよ。
入る前から、二年くらいでやめようと、漠然とですが思っていました。
大手の精密機器メーカーにソフトウェア屋として就職したんですが、その会社では実際の部署に配属される前に、営業実習と工場実習があるんですよね。
どっちも地獄でした。
ぼくはSF好きの内向型おたく人間ですから、営業なんて、やってられないんです。
何日かやって、もうダメだと思って、配属先の上司に相談しました。
そしたら、寿司屋に連れて行かれて、「きみ、どうだね、しんどいかね、もう少し頑張れんかね」みたいな話になって、なんか拍子抜けしちゃって、そのまま、営業実習を続けてしまいました。
そういう軟弱な男なんですよ、ぼくって。
そのあとは、もっともらしく数だけはこなして、実際はさぼってビリヤード屋に行ったりしていい加減なことしてましたけどね。
まったくのダメ人間です。
そして、工場実習。これまたきつかった。
いわゆるラインの作業なんですが、ベルトコンベアでどんどん回ってきたりはしませんでした。
それでも一日中、立ち仕事というだけでしんどいのです。軟弱なのです。
またその組立て作業の難しいこと。「こんな硬い部品を素手でここに押し込めって無理だよ」と悲鳴を上げたくなるような組立てを、うら若い女性の方々とともに一日中つづけるのです。
工場は神奈川県にありましたが、働いてる工員さんはまだ若い女性ばかりで、ちょっと「ヤンキー」な方々だったりしたのです。
そして、営業実習と工場実習をなんとか無事終えて、ソフトウェアの開発現場に配属になったわけです。
バブルの真っ最中でほかの部署は残業だらけなのに、うちの部署は仕事がロクになく、毎日遊んでいるといってもいいくらい楽な職場でした。
にもかかわらず、会社に行きたくないんですよね。
毎朝、会社へ向かう電車の中で、「あと、三つで会社のある駅に着く、あと、二つだ、あー、あと一つだ、あぁー着いちゃった」とか思いながら、会社に通ってました。
半分ビョーキです。
それで、ちょっとしたきっかけがあって、会社をやめる決心をしました。
入って二年目の11月だったのかなぁ、すぐ上の上司の自宅に電話をして相談して、課長と話して、それで、冬のボーナスもらって年内にやめたかったんですよ。
でも、それはちょっと、と言われてひと月伸ばし、翌年1月まではいたという、分かるような分からぬような、退職時期にまで日本的感触をたっぷり味わわせてくれる会社でした。
そんなこんなの、二年足らずのサラリーマン生活でした。
☆会社をやめたら路頭に迷うなんて、ただの思い込みです
そうやって、やめるための準備もせず、勢いだけで会社やめてしまったあとは、ぼくはもうフルタイムの仕事には就きませんでした。
会社をやめて、いつの間にか、もう26年です。今年52歳になります。いいおじさんです。
いや、悪いおじさんかも(笑)。
もちろん、家族持ちの方に無責任に会社をやめろ、という気はありません。
それでも、もし本当に会社勤めが辛いのなら、きちんと家族と話し合って、会社をやめる準備をしたほうがいいかもしれません。
何も言わないで無理を続けると、ある日突然、会社に行けなくなってしまうかもしれません。
そうではなくても、その本音を家族に話して、受け止めてもらえれば、それだけでも気持ちは楽になるはずです。
受け止めてもらえない場合は......。また別のやり方を考える必要があります。
* * *
会社をやめたからって、その日から食べるものもなくて困るってことは、普通ありませんよね。
それに本当に困ったときには、生活保護という制度もあります。
ただし、生活保護の出し渋りという問題もありますので、いろいろ事前に調べておくことがおすすめです。
......って、なんだか、元気の出ない話になってますが、実はぼく結構、心配性なんですよ。
頭のてっぺんからつま先まで無計画な人間なんですけど、すごく心配症な面もあって、最後は生活保護があるから大丈夫、みたいなところで、自分を納得させてるのです、はい(笑)。
ということで、心配は心配として、それなりにした上で、動くときは思い切って動く。
それも、また人生ってことなんです。
* * *
とにかくぼくは、この26年間、一つの生業を持つことなく、なんとか生き延びてきました。
専門学校や学習塾の先生、環境関係などの市民団体でアルバイトしたこともあるし、身体・精神の「障害」者の作業所でも働きました。昨年の今頃はマレーシアのサラワクで日本語教師の有償ボランティアをしたのもいい思い出です。
こうしたすべての経験が、ぼくの中で何物にも代えがたい財産になっていますし、そうした経験をもとに、今はこうしてネット上での文筆業を試みているところです。
こうした縛られない暮らしは、気楽ではありますが、それなりのしんどさもあります。
誰にでも、おすすめできるものではありません。
けれど、もしあなたが、自分の会社勤めというものに、どうにも納得できないでいるのでしたら、思い切ってやめてしまう、というのも一つの方法なんです。
自分の固定観念を捨てて、社会の固定観念からも自由になる。
それを「心のオフグリッド」と呼びたいと思います。
そうやって思い切って行動を起こすと、案外、別の世界への扉が開けてきたりするもんですよ。
もちろん失敗するかもしれません。
でも、自由ってそういうことですよね。
自分の失敗は自分で受け止め、それを糧(かて)として生きていけば、それは失敗なんかじゃなくて、あなたにとって大切な経験になるわけですから。
固定観念の網の目(グリッド)から離れて(オフ)、「心のオフグリッド」の世界に飛び込んでみようじゃありませんか。
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