三宅洋平は権力にすり寄る節操なしではない
2013年、2016年と過去二度の参院選に立候補したミュージシャンの三宅洋平氏ですが、参院選直後、沖縄高江でのヘリパッド建設が強行される中で、安倍総理夫人昭恵氏との会食、そしてその後の昭恵氏の高江訪問へ同行したことが物議を醸しています。 先の参院選での三宅氏の支持者からも、こうした三宅氏の行動を、沖縄の気持ちを踏みにじり、安倍政権に擦り寄るものだという批判の声が上がっています。 また、最近 「週刊SPA!8/30号(8/23発売)」に、安倍昭恵氏との対談が出た こともあり、三宅氏が権力に迎合しているとの主張がネット上で散見されます。 しかし、彼は「選挙フェス」においても、対立ではなく、対話を呼びかけていたわけですから、安倍昭恵氏と対話していることをもって、権力に迎合しているというのは、拙速な判断に思えます。 ぼくは残念ながら三宅氏とお会いしたこともなければ、生で彼の演説や歌を聴いたこともありません。 けれども、彼の「選挙フェス」の動画を見て感じるのは、彼が「反戦・反原発」という確固とした主張を持っている限り、保守側に寝返るわけがないし、保守側が彼を取り込みようもないということです。 とはいえ、三宅氏の言説には、支持者の混乱を招きかねない表現が散見されます。 たとえば、昭恵氏と会食した際に、安倍総理に電話で言ったという「国を思い世界を憂う国士として同じ気持ち」という発言です。 この発言だけを単独で考えたならば、安倍政権の「暴政」を許していると思われても仕方がないでしょう。 さらに、三宅氏は、昭恵氏との会食についての発言に対して「幻滅する」と言われると、それに対して「いくらでも幻滅すればいい」と答えています。 ミュージシャンとファンとのやりとりなら、これでもいいかもしれませんが、仮にも選挙に立候補したものとしては、「与党にすり寄るのも俺の勝手だ」と思われかねない発言をすることは、失言と言わざるを得ないでしょう。 三宅氏は政治家の卵として、こうした発言には十分注意をしていくことが必要でしょう。 同じ流れのツィートで三宅氏は、「私は間違っても自民党改憲草案にほだされるような事はありません」と明言していますから、全体としては、彼の主張は辻褄が合っているのですが、彼の人物をよく知らない人から見れば、当選すると自民党に寝返ってしまう