ヴィパッサナー随想 #2 -- ルーイで一休み

みなさん、こんにちわ。
ぷちウェブ作家のとし兵衛です。

今日もピサヌロークは朝はほんの少しですが雨が振り、涼しめでした。
朝9時半出発で、おんぼろ気味のバスに山道も含め、5時間揺られてタイのルーイという街に着きました。
ピサヌロークから200キロちょっと、だいたい東の方向に当たります。

さて、今回はヴィパッサナー瞑想について、軽く紹介しようと思います。

カタカナでヴィパッサナーなどというと、聞いたことのない人には、何やら奇妙な印象を与えるかもしれませんし、はっきり言って舌を噛みそうな、覚えづらい名前ですよね。でも、これは立派な仏教の修行法なんです。

ちなみにアメリカではもっばらマインドフルネスの名前で知られており、そちらのほうを聞いたことのある方もいらっしゃるでしょうか。

日本には中国を経由して伝わりましたから、漢語で「止観」という言葉が仏教用語にありますが、これをインドの言葉では「サマタ・ヴィパッサナー」というんですね。

「サマタ=止」は、心がすっかり落ち着いて留まっているあり方、
「ヴィパッサナー=観」は、誤った先入観を捨てて、物事をありのままに正しく見る方法、
といった意味になります。

ここでは「サマタ=止」については触れませんが、実際の修行においては、二つは車の両輪に当たる、と言っているタイのお坊さまもいらっしゃいます。

ということで、ヴィパッサナー瞑想は、「物事を正しく見るための瞑想」と言い換えることができます。

内容としては、当然、日本に伝わっている坐禅とも似たところがありますが、日本で「ただ座れ」というような言い方をするのとは違い、呼吸や体の感覚に注目して、ある種マニュアル化され修行法として体系化されているところが特徴でもあり、また、欧米でも一定程度普及していることや、最近の日本でも関心が高まっていることの理由だろうと思います。

ちょっと堅苦しい話になりましたが、今回はこの辺りにしておきまして、次回から、ぼくの「ずっこけヴィパッサナー体験記」に入っていこうと思います。

以上、ご精読ありがとうございました。

☆続きはこちらです。
[ヴィパッサナー随想 #3 -- 砂漠のほとりで迷想三昧]

[なお、ゴエンカ氏方式のヴィパッサナーについては、次の本がありますので、よろしかったらどうぞ]
ウィリアム・ハート「ゴエンカ氏のヴィパッサナー瞑想入門―豊かな人生の技法」(春秋社1999)

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