山頭火のことなど
山頭火の俳句で、あふれる温泉の湯のありがたさ、のようなのがあるはずなのだが 見つからない。 近所の図書館で 「山頭火を読む」 を見かけ借りてみたがやはり見当たらない。 ともあれ、この本はよい本だ。 山頭火の人と俳句を、適度な距離感と共感で描いている。 悲しい生い立ちの、酒飲みで、坊主になりそこないの、人間臭い山頭火。 けふもいちにち誰も来なかつたほうたる 「蛍来い」の歌に引っ掛けたこの句が好きになった。 # ……と、思っていたら見つかった。 # ありがたや熱い湯のあふるるにまかせ # これだ。